お客様には大変お世話になっています。
今日は少しスーツのお話をさせて頂きたいと思います。
私よりもたくさんのご先輩方をさしおいて大変失礼ではありますがお話いたします。
スーツは何の為に着用するのか?
出会う相手に敬意を示す為に着用するのがスーツであると私は考えています。
スーツはファッションではなくスタイルであるとも思います。
ファッションとして着用するのであれば、オフの日に着るのがマナーだとも・・・。
日本には日本のたくさんの文化があります。着物、寿司、武道等々・・・・、
スーツは西欧、欧米の文化であります。
その文化(日本の着物等)には何事においても基本があり約束事がたくさんあります。
その文化の歴史、約束事をスーツを販売、採寸する私達は学ばなければなりません。
日本のスーツはほぼ10年周期で変化していくと思われます。
昨年の秋冬ものからタイト、スリムのスーツのシルエットが終わり、
ジャストサイズのサイズ感になってきています。
昨年の春夏物までのスーツのようなタイトやスリムなスーツは果たして西欧、欧米の人達から見れば、
どう映って見えると思われるでしょうか?
上衣は肩幅が狭く、上衣丈は短く、パンツの股上は浅く足のラインが分かるほどパツパツのライン、
これは憚りながらレディスのラインなのです。
つまり海外の方から見るとあれはゲイなのか?あるいはレディスのスーツを着ているのか?となるわけです。
また海外でご活躍をされている日本人にとっては、
そのようなスーツを着用してニューヨークの街を闊歩しないでほしい。と思われる方々も多数いるのは
間違いのない事実です。
西欧、欧米にはたくさんの有名ブランドがあります。
イギリスでは、AUSTIN REED、HACKETT LONDON、
CHESTER BARRIE、BURBERRY等。
イタリアでは、KITON、ゼニア、ブリオーニ、コルネルアーニ、ISAIA等。
フランスでは、チフォネリ、ランバン オン ブルー等。
アメリカでは、ヒッキ―フリーマン、ポロラルフローレン、ブルックスブラザーズ、
ポールスチュアート等。
このようにごく一部のブランド紹介ではありますが、世界に通用するブランドはたくさんあります。
一方日本が世界に通用するブランドとなるとどうでしょうか?
DURBAN,五大陸、ニューヨーカー等でしょうか?
残念ではありますが世界で代表されるスーツブランドではありません。
つまりブランド力が・・・と言う事です。
ただ日本人は基本的に生真面目で何かを作るとなると、その職人気質はずば抜けたものがあると私は思います。
日本人はその気になりさえすればイタリア人にも負けないスーツの着こなしが出来ると思っています。
これは私が尊敬する大先輩、ニューヨーク在住のケンさんから頂いた言葉です。
そうなるにはその文化や基本的な事を踏まえながら、ある程度トレンドを取り入れたスーツを
着用する事が大事であると私は考えます。
スーツの着こなしはそれだけではなく、シャツ、ネクタイ、靴、ベルトとの組み合わせが大事になってはきます。
先ずはきちんとした着用感のあるスーツを御仕立てしてみてはいかがでしょうか?