オーダースーツ、オーダーシャツ専門店のサルバトーレベニートです。
スクエア型のダブル仕様のベストが目を引きます。
2トーンの本ナットボタンが6個並ぶフロントビューは注目を集めそうです。
今回のスーツの用途は接客業とのこと。
ジャケットを着用せずベスト姿になられることも多いと伺いました。
そこで、パンツにはアウトワンタックでプレスラインを強調し、脇ポケットもタテ型で一見無いように見せております。
また、左後ろポケットにはベスト・ジャケットと同一のボタンをループを付けた上で配しております。
ループを付けることで実用性はほぼ無くなりますが、見た目は非常にスタイリッシュな仕上がりとなります。
余談となりますがスーツ制作サイドから言わせていただきますと、スーツのポケットには極力、物を入れてほしくないと考えております。
特に、ジャケットの腰ポケットにスマートフォン、パンツの腰ポケットに財布、パンツの脇ポケットに鍵類、などなど・・・。
欲を言えばハンカチ一枚をパンツ腰ポケットに入れていただくだけにして欲しいものです。(笑)
今回はお仕事上、スマートフォンは必携とのことでしたので、上着の左ポケット上部に専用ポケットを増設しました。
お客様は168㎝、約80kgのがっちり(肥満ではありません)タイプです。
敢えてタイトに仕上げてはないです。
しっかり肩幅も取り、シルエットにロープショルダーを採用しました。
がっちりした上半身を強調する仕様としております。
加えて前ボタン位置を下げることによりVゾーンを深くし、縦長効果も狙っております。
最後になりますが、生地はカノニコ(VITALE BARBERIS CANONICO/ヴィターレ・バルベリス・カノニコ)のSUPER120’にキュプラ100%の裏地を奢っております。
接客のスーツとしては大変贅沢な選択ですが、光の反射、ドレープ感は見る人を魅了することと思います。